スペインと建築の話

スペインと建築の話を中心にします。

ざっくり分かる西洋建築史ー【⑤現代】モダニズム建築ー

こんにちは。本日はモダニズム建築についてざっくり解説します。

これまでの過去記事についてはこちらをどうぞ。

 

sakiotuka.hatenablog.com

 

 

sakiotuka.hatenablog.com

 

19世紀まで、ヨーロッパでは様々な様式が誕生し、装飾のカタログ化が進みました。

 

最初に装飾を批判したのはアドルフ・ロースです。「装飾と犯罪」という本を書きました。シュタイナー邸が代表作です。

ロースの建築は当時としては装飾を抑えた作品でしたが、現在の私たちが見るとまだヨーロッパ風の建築に見えます。

 

装飾について完全に突き抜けたのがモダニズムです。モダニズムには三大巨匠と呼ばれる建築家がいます。

ル・コルビジェ

フランク・ロイド・ライト

ミース・ファン・デル・ローエ

です。

 

一人ずつ紹介します。

 

ル・コルビジェ

 彼の言葉「建築は住むための機械である」は近代建築の標語になりました。合理性を求め、それまでの建築に絶対あった装飾や様式を機能の観点から否定してますね。

似ている言葉で、ルイス・サリヴァンが「形態は機能に従う」と言っています。

 

また、コルビジェは近代建築の5原則を提唱しました。

・ピロティ

・屋上庭園

・自由な平面

・自由な立面

・水平連続窓

です。

これを体現した建築がサヴォワ邸です。

 

 

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サヴォワ

https://www.google.com/url?sa=i&url=https%3A%2F%2Fja.wikipedia.org%2Fwiki%2F%25E3%2582%25B5%25E3%2583%25B4%25E3%2582%25A9%25E3%2582%25A2%25E9%2582%25B8&psig=AOvVaw3jbmpmOY_8UK8AGuJCivuP&ust=1623638681469000&source=images&cd=vfe&ved=0CAIQjRxqFwoTCKDg6cfLk_ECFQAAAAAdAAAAABAS

 

コルビジェは「ドミノシステム」という柱でスラブを支える構法を採用し、この近代五原則を提唱しました。

 

それまでは壁で建物を支える組積造が一般的だったヨーロッパでは、コルビジェのドミノシステムは「大地からの建築の解放」と言われました。

 

フランク・ロイド・ライト

三大巨匠二人目はフランク・ロイド・ライトです。

日本には彼の作品として旧帝国ホテルがあります。

 

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旧帝国ホテルhttps://www.meijimura.com/enjoy/sight/building/5-67.html

 

 

ライトの代表作はロビー邸です。間仕切り壁のない内部空間と、庇を突き出し水平性を強調した外観は多くの建築家に影響を与えました。

 

ミース・ファン・デル・ローエ

 ミースは「鉄とガラスの魔術師」と呼ばれています。透明感のある空間構成をきれいな素材で仕上げているのが特徴です。

 

代表作はバルセロナ・パヴィリオンです。

大理石などの豪華な材を用いており、光の反射や見え方が全体のシンプルな構成を際立たせます。

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バルセロナパヴィリオン

 

 

というわけでこのシリーズはこれで完結です。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

ざっくり分かる西洋建築史ー【④近代】新古典主義・その他19世紀ヨーロッパ建築ー

ざっくりと西洋建築の様式史について見なおす記事、今回は近代編です。

最初にざっくりとした流れを把握したい方はこちらの過去記事をどうぞ

 

 

sakiotuka.hatenablog.com

 

新古典主義建築

18世紀中頃から19世紀にかけては新古典主義建築が興隆します。

近世ではルネサンス様式で古典主義が興りますが、その後ヨーロッパで流行したバロック様式では古典主義から逸脱したデザインが広がりました。

そのバロック主義を「悪趣味」と批判して、端整なデザインを志向したのが新古典主義です。

 

新古典主義誕生の要因として、

 

・ヨーロッパの啓蒙家が進み、分析や経験、実証に基づく合理性が重視されるようになったこと。

・考古学が発展したことで古代ギリシャの建築について明らかになっていったこと。

 

が挙げられます。

このことからよく新古典主義の特徴は「理性と考古学」と言われます。

 

合理性に基づく新古典主義建築は各国の近代化のシンボルになりました。

フランス革命から、旧体制への批判や見直しがヨーロッパ中に広がりました。そうした空気感の中で、王族や貴族が好む装飾的なバロック建築から脱し、シンプルで合理的な新古典主義建築を建てることは新しい社会を感じさせるものでした。

 

ベルリンのブランデンブルク門がその例です。

プロイセンの首席建築家の作品です。

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ベルリンのブランデンブルク門

https://images.unsplash.com/photo-1559564484-e48b3e040ff4?ixlib=rb-1.2.1&ixid=MnwxMjA3fDB8MHxwaG90by1wYWdlfHx8fGVufDB8fHx8&auto=format&fit=crop&w=1500&q=80

 

様式の多様化

19世紀のヨーロッパの建築界ではひたすら様式の多様化が進みます。新古典主義では古代ギリシア建築の見直しが進みましたが、「ゴシックリヴァイバル」や「ネオルネサンス」「ネオバロック」と呼ばれる運動も起き、これまでの様式がパワーアップして再登場してきます。

 

ゴシックリヴァイバルの代表例はイギリス、ロンドンの国会議事堂です。

ビックベンが有名な建築です。

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ロンドンの国会議事堂

https://cdn.pixabay.com/photo/2012/11/19/00/10/big-ben-66499_1280.jpg

 

 

また、工業化が進んだことで鉄やガラスなどの新しい建材が用いられるようになりました。ロンドン万博のガラスパヴィリオンや、フランスのパリ駅舎は近代化・工業化のシンボルです。

 

 

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ロンドン万博のガラスパヴィリオン

https://www.google.com/url?sa=i&url=https%3A%2F%2Fja.wikipedia.org%2Fwiki%2F%25E6%25B0%25B4%25E6%2599%25B6%25E5%25AE%25AE&psig=AOvVaw331owVtO4dITV0LcRo_EeU&ust=1623582892290000&source=images&cd=vfe&ved=0CAIQjRxqFwoTCKC6gd_7kfECFQAAAAAdAAAAABAD

 

また、鉄などの新しい材は、アール・ヌーヴォーウィーン分離派などの新しいデザイン様式を生みました。

 

アール・ヌーヴォ―は建築だけに限らず、美術やデザイン全般の運動です。ミュシャが有名ですね。

建築の分野ではヴィクトール・オルタの都市住宅が有名です。

 

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ヴィクトール・オルタ設計の住宅

ファイル:Tassel House stairway.JPG - Wikipedia

植物などをモチーフにした繊細で有機的な装飾が特徴です。アール・ヌーヴォーは日本の浮世絵や伝統工芸からの影響も受けています。

 

ウィーン分離派は「構造の表現としての装飾」を試みた運動です。代表例はオットー・ワーグナーの「ウィーン郵便局」です。

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ウィーン郵便局

https://www.pinterest.jp/



このようにひたすら様式のリヴァイバルや装飾の工夫が為されてきたのが19世紀までです。様式やデザインがカタログ化しており、若干の閉塞感があります。

 

20世紀になるとモダニズムという装飾を排除した新しい建築様式が生まれます。

モダニズムについてはまた別記事を書きます。

 

それでは最後まで読んでいただきありがとうございます。

グラナダの隠れた建築案内ーカルメン・マルティレス-

こんばんは。今日は昨日の続きです。

グラナダの建築、カルメン・グラナディーノについてです。

カルメンの概要については昨日の記事をご覧ください。

 

 

sakiotuka.hatenablog.com

 

本日はグラナダで無料で見れるカルメン・マルティレスをご紹介します。

 

カルメン・マルティレスはアンダルシア州の歴史遺産に登録されており、アルハンブラ宮殿のすぐ近くにあります。

 

goo.gl

 

マルティレスとはスペイン語で「殉教者」という意味です。イスラーム時代はキリスト教徒の処刑場があったとされています。

 

レコンキスタ後にイサベル女王がこの地で殉教したキリスト教徒を弔うために訪れ、これを記念して修道院が建てられました。

18世紀に入るとこの修道院は売りに出され、資産家や将校が住宅として住んでいました。20世紀にグラナダ市がこの住宅を買い取り、現在にいたっています。70年代にホテル建設の計画がありましたが、地元住民が反対運動を起こし中止になっています。

 

このカルメン・マルティレスは広大な敷地と様々な空間の庭園があることが特徴です。敷地の規模に対して住宅建築部分は質素な印象。

ただし庭園はたくさんあって面白い造りになっているのでご紹介しますね。

 

1.ナサリの庭

宅建築部と隣接して造られた庭です。アルハンブラ文様が壁に彫られていてアルハンブラ宮殿のナスル宮のオマージュであることが一目でわかります。

この庭園には「ナサリの庭」と名前が付けられていますが、ナサリとは最後のイスラーム王朝「ナスル朝」のことです。

アルハンブラの近くにある住宅なのでガンガンにアルハンブラ宮殿を意識しています。

庭園の中心に細長い水路を通すのもスペイン=イスラーム風です。

 

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ただ面白いのが、人工洞窟がある点です。滝のように水が流れており、洞窟の中はベンチになっています。ヨーロッパの庭園ではしばしばこうした人工洞窟が使われ、グロッタと呼ばれます。グロッタの起源は古代ローマにまでさかのぼります。

ルネサンスでグロッタの再ブームが起きたため、イタリアを中心としてルネサンス庭園などで頻繁に用いられました。

 

ちなみにイスラーム庭園にグロッタ的な人工洞窟のデザインは見られません。

 

つまり、こんなにナスル朝イスラームを意識した庭園なのにイスラーム以外のデザイン要素も入れている庭園になっています。

 

この庭が造られたのは20世紀頃だったかと思うので、施主も「せっかくだからアルハンブラ宮殿っぽい庭つくりたいんだけど。。。とにかく豪華な感じにして!」というノリでできた庭なのかなと思っています。

 

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それからなぜかクジャクが放し飼いにされています。2~3羽いました。(なんで
)謎に豪華で派手な雰囲気は出てますね。

 

2.ヤシの庭

このナスルの庭から奥に行くと出るのがこのヤシの庭。

ヤシの木を使うパターンの庭園もグラナダではメジャーです。

ヤシの木や噴水・花壇で構成されています。平面構成はアルハンブラ宮殿のリンダラハの中庭風。

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ヤシの庭

3.湖

このカルメンには湖があります。元々は修道院時代の貯水池だったらしいのですが、19世紀にイギリス風の庭園がヨーロッパ中で流行した際にこの湖もイギリス式庭園風に整えられました。

イギリス式庭園は自然っぽくつくるのが特徴です。「貯水池」から「湖」に、イギリス風に、自然っぽく改造したんですね。

 

 

 

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この湖の中に島があって、展望台が立っています。螺旋階段で登っていきます。

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それから、この湖の縁には古代ローマ風の柱と梁が建てられています。

これも19世紀イギリス式庭園で流行った「廃墟風オブジェ」です。

現在でも廃墟写真集なんかがあるぐらい廃墟の風景は人気ですが、19世紀イギリスでも「廃墟ってエモい!」という感性はあったようです。

ヨーロッパ中で流行ったため、スペインの辺境の地グラナダでも取り入れられています。

当時の庭園の流行を取り入れた感がすごいですね。

 

 

カルメン・マルティレスは広大な敷地で、「本当に個人の所有物だったの?」と思ってしまいます。今回紹介した庭園はこのカルメン・マルティレスの庭園の一部です。

 

コロナが治まったらぜひグラナダに行った際に寄ってみてください~

 

それでは最後まで読んでいただきありがとうございます!

スペイン、グラナダの隠れた建築案内ーカルメン・グラナディーノー

こんにちは。本日はスペインの南、アンダルシア地域のグラナダ市の知る人ぞ知る建築についてご紹介します。

 

グラナダには独自に発展した住宅様式があります。

その名も「カルメン・グラナディーノ」。

グラナダカルメン」という意味の住宅様式です。

 

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カルメン・マックス・モロー美術館

 

グラナダはスペイン=イスラームの最後の地として有名です。アルハンブラ宮殿からはナスル朝イスラームの栄華が窺えます。

 

カルメン・グラナディーノはグラナダの旧市街地アルバイシン地区に広がる住宅様式で、イスラームの庭園文化が残る住宅様式と言われています。

カルメンは地元民の間で人気で、グラナダに住むならカルメンがいい!という人も多いとか。

 

カルメンの特徴としては

・背の高い塀に囲まれていること

・内部に豊かな庭園があること

が挙げられます。

 

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高い塀に囲まれているので、基本的に街路から家の中は見えません。これはイスラームのプライバシーを重視する文化の名残といわれています(本当。。。?)

 

カルメンの成立が18~19世紀、グラナダのモリスコ追放が16世紀なので、個人的にはカルメンイスラーム文化がダイレクトに影響しているとは言えないのではないかと思っています。

ただ、旧市街地の街路や都市インフラはイスラーム時代に造られたものが大半なので、そうしたものの影響は大きいはず。

間接的にイスラームの文化が色濃く残っているとは言えそうです。

 

カルメンは家の入り口近くにグラナダの伝統工芸「グラナダ焼き」の陶器の表札を掲げる家が多いです。表札というと日本では住人の苗字を書くのが一般的ですが、グラナダでは家の名前を掲げます。

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「Carmen del agua」は「水のカルメン」という意味

家の名前は住人が好き勝手に付けます。「水のカルメン」とか「喜びのカルメン」とかがあります。

あとはキリスト教の聖人の名前も多いです。「聖マリアのカルメン」とか。

住人が自由に付けるので名前が被っている家もあります。私は「聖ホセのカルメン」を3つ見つけました。

 

カルメンは一般的な住宅なのでほとんどは人が住んでいます。基本的に観光客は入れません。(地元の人と仲良くなると、「友達がカルメン住んでるよ!」と言ってくれるのでうまくいけば入れてもらえるかもですが、、、)

 

しかし!ミュージアムとして一般に公開されており中に入れるカルメンもいくつかあるのでまた別記事で5つほど紹介します。(本日はもう眠いのでここまで書くので精一杯でした。。。)

 

グラナダ市街地にあり、アルハンブラ宮殿の徒歩圏内にあるのでグラナダ観光の際はふらっと寄ってみることをおすすめします。

 

それでは最後まで読んでいただきありがとうございます。

 

 

 

ざっくり分かる西洋建築史ー【③近世】ルネサンス建築・バロック建築編ー

ルネサンスバロックって言葉は聞いたことがあるけど結局何なのかよくわかんないな...」といった方は多いのではないでしょうか。

 

ルネサンスバロックは建築だけでなく芸術一般に使われる語です。なんとなく画家のレオナルド・ダ・ヴィンチや作曲家のバッハをイメージした方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

知ってるようで実はよく知らないルネサンスバロックについて今回は西洋建築史の観点から話していきます。

 

ちなみに西洋建築全体のざっくりとした流れは過去記事で書いたので最初に全体を把握したい方はこちらをどうぞ

 

sakiotuka.hatenablog.com

 

 

ルネサンス建築

ルネサンス(Renaissance)とはフランス語で「再生」を意味する言葉で、14世紀イタリアから始まったギリシア・ローマ文化の復興運動です。建築だけでなく絵画から哲学まで幅広い分野に及びます。

 

内容としてはキリスト教教会の力が強かったそれまでの時代に反発して、「神とかじゃなくて現実に目をやって、人間のこともっと考えようよ!ギリシアとかローマみたいに!」というのがルネサンスです(私の解釈)。

 

ルネサンスの考え方は近世の始まりとして大きな意味をもちますが、実際に建てられた建築の数や広がった地域はその重要性の割に多くありません。

意外と少ないのがルネサンス建築。。。

 

 

以前書いたギリシア・ローマ建築の記事で、「ギリシア・ローマ建築では比率、プロポーションが重要」と書きましたが、ルネサンス建築でも比率は重要です。

 

ギリシア・ローマ建築の過去記事はこちら

 

sakiotuka.hatenablog.com

 

ルネサンスといえばレオナルド・ダ・ヴィンチレオナルド・ダ・ヴィンチといえば裸の人間と円と正方形のなんか怖そうな図。。。ですが、この図も結局人体の比率やプロポーションについての図です。

 

数学的美しさに宇宙の真理を見出すのがルネサンス的発想です。

 

レオナルド・ダ・ヴィンチ「世界はまだまどろんでいた」|株式会社創寫舘(そうしゃかん)コーポレートサイト

 

 ルネサンス初期の代表建築はブルネレスキの捨て子養育院。

これは建築学科のテストに出ます。

今でいう赤ちゃんポストの建築です。

詳しい解説はリンクを貼った方のブログが感動的なのでぜひ読んでみてください。

 

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捨て子養育院

www.ohmura-takahiro.com

 

ザックリいうと平面プランに正方形や比例がものすごく使われている建築です。

 

ルネサンス建築は数は多くないですが、初期・中期・後期でなかなか濃くて面白いので後々別記事で書きます。

 

バロック建築

バロックとは「歪んだ真珠」という意味です。楕円形や曲線を用いた感覚的な装飾が特徴です。このバロックという名前も、後の時代に「悪趣味」と批判されて悪口としてつけられた名前が定着しました。バロックといい、ゴシックといい、結局悪口が一番よく特徴を捉えた鋭い名付けになるんですね。

 

写真はサン・ピエトロ大聖堂前の広場ですが、楕円形の平面を持っています。

 

 

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https://pixabay.com/photos/rome-the-vatican-italy-1945033/#content

 

バロック建築は派手で優雅な装飾が特徴です。本質的なものにこだわったルネサンスの思想とはある意味、真逆です。

というのも、バロック建築は当時の宗教改革カトリックの権威が揺らぎかけた際に、「人々の感覚に訴えかけ、惹きつける建築をつくろう!」としたのがバロック建築です。

 

バロック建築の代表例であるサン・ピエトロ大聖堂カトリックの総本山です。

建築家はダビデ像ピエタで有名なミケランジェロ

 

バロック建築は感覚に訴えかけるため、パースペクティブなどの視覚効果をしばしば利用しています。

 

ロココ様式なんかもバロックの派生形です。マニエリスムなんかも。

この辺りについてはまた別記事で書きます。

ルネサンス建築と比べて、バロックはヨーロッパ中に広がりました。

 

バロックはパリの都市計画なんかにも使われています。近世のヨーロッパはだいたいバロック

 

それでは最後まで読んでいただきありがとうございます。

スペイン視点でみる16世紀イギリスのエリザベス外交

イギリスは世界の中でも外交が上手い国と言われています。

勢力均衡政策といって、一つだけ強い国がヨーロッパの中に生まれないよう、バランスをとる外交政策を代々してきました。

 

イギリス外交の精神は16世紀のエリザベス女王が育んだとされています。

 

エリザベス女王外交政策はイギリス外交のバイブルになっていますが、実はスペイン視点でみると「ひどい!うざい!」という感じでかなり興味深いので本日はその話をしていきます。

イギリス視点だと「すご!巧妙!」という外交です。

 

 

スペインは「太陽の沈まない帝国」としてぶいぶい言わせていましたが、このエリザベス女王の時代ころから財政難が顕在化し、イギリスにアルマダ海戦で負けてからはさらに衰退していきます。

スペイン人の中には、このアルマダ海戦の件でいまだに反英感情を持つ人もいるとかいないとか。。。

本日は「スペインがアルマダ海戦に負けるまでのイギリス外交の巧妙さ」について取り上げます。

 

本日の目次は

カトリックによるヨーロッパ支配を目指すスペイン

ネーデルラントを絶対に守るイギリス

・イギリスの対スペイン政策

です。

 

カトリックによるヨーロッパ支配を目指すスペイン

1566年にスペイン帝国の王と神聖ローマ帝国皇帝を兼任していたカルロス1世(カール5世)が退位し、息子のフェリペ2世神聖ローマ帝国意外のスペイン帝国領を継承しました。

このフェリペ2世カトリックによるヨーロッパ統一を目標としていました。

 

しかしヨーロッパの北の方ではルターの宗教改革によりプロテスタントの勢力が増していきます。1555年には「アウクスブルクの和議」が開かれ、プロテスタントの信仰が認められました。この際に信仰が認められたのはルター派のみ。カルヴァン派は含まれていませんでした。

 

カトリック派のフェリペ2世カルヴァン派を迫害します。また、スペインはネーデルラントに重税を課していたため、スペインへの不満が高まります。

そんな中1566年にネーデルラントカルヴァン派による聖像を破壊する運動がおこり、スペインはこの混乱を鎮めるため、ヨーロッパ一の猛将と呼ばれる貴族、アルバ公と当時の最新装備を備えた5万の陸軍をネーデルランドへ派遣しました。

 

ネーデルラントを絶対に守るイギリス

一方、この頃のイギリスはスコットランドとフランスから国を守るのに大変な状態でした。エリザベス女王が即位した1558年前後にイギリスはヨーロッパ大陸の領土、カレーを失い、フランスは英仏海峡の南岸の支配下におさめたところでした。

 

イングランドスコットランドは対立しており、「敵の敵は味方」の精神で、スコットランドとフランスは同盟関係にあり、イングランドは二人の敵に挟まれている状態でした。

 

しかし、エリザベス女王即位の翌年にスコットランドで起きたプロテスタントの反乱を利用し、イングランドスコットランドを衛星国として支配下に入れることに成功したのです。

 

ほっとしたのもつかの間、イギリス防衛の要所であるネーデルラントにスペインの大軍事力が派遣されました。

スペイン軍の目的はネーデルラントプロテスタント鎮圧ですが、イギリス外交のモットーは 「意図に関係なく、軍事力の存在は脅威とみなす」 です。

 

「何とかスペイン軍を撤退させたい!」けど「スペインがいなくなったせいでフランスがネーデルランド支配下におくようになったら困る!」

 

というわけで、何とかスペインとフランスという大国2つからネーデルランドを死守しつつ宣戦布告はされないようにする外交を行いました。

スペインの邪魔をこっそりしながら、フランスとスペインの力が拮抗するように調整してお互いに警戒させる、という作戦です。

 

ちなみにイギリスはネーデルランドが支配されそうになると焦るというか、絶対にネーデルランドを強い国の支配下に置かないようにします。

この時のスペインに対してもそうですが、フランスのルイ14世やナポレオンも、第一次世界大戦のドイツも、ネーデルランドが侵攻されると動き出すのがイギリスです。

 

イギリスの対スペイン政策

イギリスは、フランスとスペインそれぞれとこっそり話をつけ、どっちにもうまいことを言っていました。

 

まずフランスとは「ブロア条約」を結び、フランスとイギリス合同でネーデルランドプロテスタントを支援し、2国でネーデルランドの一部の領土を得るという取り決めをしました。つまり対スペインの条約です。

 

同時に、イギリスはスペイン船を襲っていた私掠船、海賊をイギリスの港から追放する令を出しました。これはスペインに対する善意のアピールです。

また、スペインとの秘密交渉で「フランスがネーデルランドに足を踏み入れたらイギリスはスペイン側にまわる」という密約をかわしました。

ただし、このときのスペイン側に出された条件が「ネーデルランドからの撤退」です。

 

一見、フランスを裏切ってるようですが、「ネーデルランド自治の確保」という大義名分を確保!というのがイギリスの作戦になります。

 

 

イギリスはスペインのために海賊を追放と書きましたが、実はこの海賊とエリザベス女王は裏でつながっています。エリザベス女王の意志の下、スペインの補給線や新大陸への民間船を襲っていました。

また、追放後もこの海賊たちはネーデルランドへ拠点を移し、フランスの侵攻に対する予防線となっていました。

 

イギリスこわ!

 

他にも「黒いスペイン」と呼ばれるようなスペインの悪い噂を流して国際信用を落とすといったこともやってます。黒いスペインについてはまた後々別記事で書きます。

 

のちのちアルマダ海戦でスペインの無敵艦隊アルマダ)にイギリスが勝利します。これが大英帝国の興隆開始の節目とも言われています。

というわけで今回はここまで!

 

最後まで読んでいただきありがとうございます。

デザイナーズチェア海外ブランド おすすめ5選

今回はおすすめの海外ブランドチェアを5つご紹介します。

 

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https://www.google.com/url?sa=i&url=https%3A%2F%2Fwww.dezeen.com%2F2021%2F04%2F21%2Fherman-miller-knoll-merger-news%2F&psig=AOvVaw0LhQuoFtxHlZS0QXqhsrDr&ust=1622979795910000&source=images&cd=vfe&ved=0CAIQjRxqFwoTCJj1gIO1gPECFQAAAAAdAAAAABAE

イスの値段ってピンキリですよね。少しお値段ははりますが、やはりデザイナーズチェアは形がかわいいな、、、と最近思いました。

いろいろなデザイナーズチェアを調べた中で、個人的にこれはかわいい!とおもったものをご紹介します。

 

 

今回取り上げる5つのブランドはこちら

 

・Herman Miller (ハーマンミラー

・Fritz Hansen(フリッツハンセン)

・Cassina (カッシーナ)

・vitra (ヴィトラ)

・Kartell (カルテル)

 

それでは一つずつ見ていきましょう!

 

1.Herman Miller (ハーマンミラー) 

アメリカの家具ブランドです。最近ではアーロンチェアというデスクチェアがめちゃくちゃ人気のブランドですね。

 

第一次世界大戦後、20世紀の半ばにはモダニズムデザインが普及し新素材を使った量産型の家具が次々と生み出されていきました。ミッドセンチュリーの名作イスの数々を輩出したのがこのハーマンミラーです。

 

チャールズ・イームズがデザインした成形合板で造られたイス「LCM」や、エーロ・サーリネンがデザインした「チューリップチェア」などは名作イスとして名高いです。

 

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チャールズ・イームズの「LCM」(1946)

store.hermanmiller.co.jp

 

全体的に横にのびたプロポーションや脚の曲がり具合がかわいいですよね。さすが名作と呼ばれるだけのことはある!

 

 

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エーロ・サーリネンの「チューリップチェア」(1956)

https://www.google.com/aclk?sa=l&ai=DChcSEwjxlO-St4DxAhWHVmAKHensBToYABAFGgJ0bQ&sig=AOD64_1he8QdLu5jKlkPQHn9X3NFJ8XGkA&adurl&ctype=5&ved=2ahUKEwi48eOSt4DxAhXQBd4KHf56BIUQvhd6BAgBEEE

 

2.Fritz Hansen(フリッツハンセン)

フリッツハンセンは19世紀から続くデンマークの老舗家具メーカーです。

アルネ・ヤコブセンとともに制作したアリンコチェアが大ヒットしました。

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アルネ・ヤコブセンの「アリンコチェア」

https://www.google.com/imgres?imgurl=https%3A%2F%2Fwww.sempre.jp%2Fimg%2Fdetail%2Fl%2F324681817.jpg&imgrefurl=https%3A%2F%2Fwww.sempre.jp%2Funit%2F10012%2F&tbnid=WvlBzbfCa33GiM&vet=12ahUKEwiApYrau4DxAhVT82EKHf81B6oQMygAegUIARC2Ag..i&docid=2ga_obzVs11rLM&w=640&h=384&q=%E3%82%A2%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%B3%E3%83%81%E3%82%A7%E3%82%A2&ved=2ahUKEwiApYrau4DxAhVT82EKHf81B6oQMygAegUIARC2Ag


日本人のデザイナー佐藤オオキさんがデザインしたイスもあります。名前は「No.1]

 

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佐藤オオキの「No.1」

https://fritzhansen.com/~/media/images/1600x900/products/chairs/1600x900_n01_nendo_oak_black_coloured_oak_beech-jpg.jpg?h=900&la=ja-JP&w=1600

 

 

3.Cassina (カッシーナ)

カッシーナはなんと17世紀から続くイタリアの家具ブランドです。

私が個人的に好きなデザイナーであるパトリシア・ウルキオラがデザインしたイスがあります。(そのお値段58万円!)

余談ですが、パトリシア・ウルキオラはホテルなどの空間デザインも多く手掛けておりでん素敵なデザイナーです。

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パトリシア・ウルキオラの「570ジェンダー

 https://chaplins.co.uk/wp-content/uploads/2016/05/cassina-570-gender-armchair.jpg

 

4.vitra (ヴィトラ)

ヴィトラはデンマークの家具メーカーです。

個人的にそのうち買おうと思っているヴィトラのイスがこちら。

 

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ジャスパー・モリソンの「オールプラスチックチェア」

hld-os.com

これプラスチック製なんですが木っぽい仕上げになってます。色もカラフルでかわいい!

また、手の届くお値段なので最高!

 

5.Kartell (カルテル)

カルテルはイタリアの家具メーカーです。カルテルのおすすめチェアはこちら!

ジェネリックC!

 

 

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フィリップ・スタルクの「ジェネリックC」

https://kartell.co.jp/images/special/GENERIC_POP.jpg

 

ジェネリックC」のCはコミュニケーションのCらしいです。屋外用なのかな?

床が傷つくかもなので室内では使用できないのかも。。。

 

 

 

というわけで好きな家具メーカー5つご紹介しました。

今回紹介しきれなかった中にもたくさん名作チェアやかわいいイスがあるので各社のHPなどをみてみると楽しいかもしれません。

 

それでは最後まで読んでいただきありがとうございます。