スペインと建築の話

スペインと建築の話を中心にします。

スペインの建築史ーモサラベ建築とムデハル建築ー

本日はモサラベ建築とムデハル建築について。

 

アル・アンダルスに関する歴史を見ていると、毎回モサラベとかムデハルとかモリスコ、ムワッビト?がごちゃごちゃになってなんだっけ??となります。

 

今日はモサラベ建築とムデハル建築です。

 

モサラベとはイスラーム支配下にいるキリスト教徒のこと、

ムデハルとは逆にキリスト教支配下にいるイスラーム教徒のことです。

 

モサラベ建築について

モサラベ建築とは、狭義ではイスラーム支配下に建てられたキリスト教教会堂、広義ではモサラベが建てた建築を示します。

 

イベリア半島イスラーム教徒が侵入してきた当初、西ゴート王国の王や貴族らは北にあるキリスト教地域へ逃げましたが、住民の大部分はそのまま残りました。

西ゴート王国支配下にあったキリスト教徒の民衆は、イスラーム教徒を西ゴート王国からの解放者として歓迎しました。また、シズヤと呼ばれる人頭税を治めることで信仰の自由も保障されています。このイスラーム支配下キリスト教徒をモサラベといいます。

 

狭義のモサラベ建築はイスラーム支配下に建てられたキリスト教教会堂を指すのですが、現存しているのはマラガのボバストロ教会のみです。

 

9世紀半ばにアルアンダルスでキリスト教徒に対する迫害が大きくなると、北方のアストゥリアスレオン王国へ多くのモサラベが逃げました。

 

広義のモサラベ建築はこのイスラーム国から逃げてきたモサラベの修行僧や工人を中心にガリシアカタルーニャピレネー山脈地域にかけて建設したものを指します。

 

レオンのサン・ミゲル・エスカラーダ修道院などがあります。

 

一方、ムデハル建築とはざっくりいうとイスラーム風のデザインでキリスト教徒たちによってつくられた建築のこと。

セビーリャのヒラルダの塔やペドロ1世によるアルカサバなどが代表例です。

 

ムデハル建築については詳しく来週取り上げます。